八重山日報コラム

「音楽旅歩き」No.177


【掲載:2021/07/11(日)】

音楽旅歩き 第177回

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者  当間修一

「白内障」の手術を受けました。驚きの技術です!

 目を酷使する職業です。
皆様も、きっと毎日が目を酷使をされているのを想像します。
私は大学時代は眼鏡をかけていました。3〜4年間の期間でしょうか。
以後気が付くと裸眼が楽になり、眼鏡を外しました。
それが一昨年あたりまで続きます。日常的にも楽譜を読むのも、本や各辞書を開くにも支障はありませんでした。
それがじわじわと夜に灯る照明の光が四方に飛び、二重三重に見え始めます。乱視でしょう。
そしてそれが細かい字がはっきりとせず、ぼやけだす。その速度は早かったです。
しかし眼科に行っても「別に問題なし」と判断されます。目薬をもらうだけです。
眼鏡も再びかけるようになり細かくレンズを調節してもらいます。
しかし、右眼は明らかに見えにくくなっていきます。もう、これは周りのメンバーのアドバイスである「白内障」かもしれないと。覚悟を決めて眼科の門をまた叩きます。
ある眼科では「今急に何かをしなければならないというレベルでなく、年相応の「白内障」はあるけれど手術するほどでもない」と言われます。
そしてまた目薬とメガネレンズの調整です。
そうは言われても、私は居たたまれなくなり、紹介状を手にして東京の眼科へ飛び込みます。
ここでも診察結果はこれまでと一緒。
でも楽譜を読むには負担が少しずつ大きくなっていましたから食らいついて質問とお願いをします。
で、その返答は「今はまだ手術の段階ではないけれど、もしそのような数値がでたならば考えてみてもいいでしょう」。
左目の眼圧が少し高いということもあり、それを直しつつ右眼を観て頂くことになりました。

 そして遂に今年、「そろそろ手術をする値ですかね」との判断。
大阪から東京ではこの「コロナ禍」でもあり頻繁に通うわけにもいきませんから、紹介状を書いて頂いてこの世界では著名な先生の元へと訪れます。
そして遂に7月1日、右眼の「白内障手術」となりました。
随分と私の中では長い期間でした。

 手術中を通して、現在の白内障の技術発展は目覚ましいのではないかと実感。
手術そのものの時間は5分ほど。
30分ぐらいで終わりますし、その後のケアは大事を取って色々制限もありますが、実のところ翌日か翌々日には普通の生活に戻るようにはなっています。
手術が終わって、「驚きますよ!楽譜が明るく(私の事は既に知っておられましたから)、そして良く見えるようになって!世界が変わりますよ!」との予見。
しかし、眼帯を外して観た世界は正直、急を要する悪化でもなかったせいかそれほどの驚きも感動もありませんでした。
しかし、確かに良く見える!本当に助かりました。
楽譜が滲(にじ)み、ぼやける事で起こっていたかも知れない頭痛や疲れ感、ふらつき感もなくなりました。
このコラムもいつもよりは楽にキーボードが打てていますし、画面の文字の滲みもない。
技術の発展は素晴らしいです!
私の経験からしても、今回、以前のカテーテルにステント、開腹手術。
きっと未来はもっと素晴らしい事に、「癌治療」さえも!





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